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聖徳工芸 庁鼻和窯 彫刻家 会田不死人先生

芸術家一家に育って思うこと

会田不死人

芸術家、偉大な父親を見て、継いだ部分で理解できたことが良かった。

2012年9月13日13:00〜取材
父は偉大な陶芸家、埴師「会田野生」の次男として1954年埼玉県深谷市に生まれる。最初は「埴輪」や 「縄文式土器」「縄文土偶」「弥生式土器」など父が製作していた物と同じ種類の焼物 を手がけ、父の仕事を継いだ形になるわけですが、会田先生は語る。
「父は外から見てると偉大な先生ですが、実はファミリー的な部分が無かった。父の印象はやさしいとか楽しいということはなく、一般的な父親ではなかった。しかし、父の仕事を継いだことによって、理解できたことが良かった。」
やはり、父親は偉大な師匠でもあり、仕事としての尊敬の対象で、今の会田先生の原型と言うか、核の部分を成しているのであると小生は感じたのだ。

オカリナとの出会い

会田不死人

人生のターニングポイント

会田不死人先生をオカリナの世界に引き込んだのが、陶製の笛オカリナの第一人者、群馬県館林市出身の「宗次郎」である。
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1986年のNHK特集「大黄河」の音楽で一躍脚光を浴び、そのときにそう次郎が吹くオカリナの音色に見せられたのが、会田先生であったのだ。。
それから、オカリナの魅力に取り付かれ、陶器で出来ていること、音色の奥の深さなど趣味から入って、追求を重ねるうちに自分で作って演奏したいという欲求に駆られたのが今に至るそうです。
恐らく、芸術家一家としての血筋も否定できないのではないだろうかと小生は思う。なぜなら、父は埴師陶芸家であり画家、母は邦楽の音楽家、妹も音大で声楽を学んでいる。その結晶がオカリナである。

オカリナとの出会い

会田不死人

会田先生にとってオカリナとは?

通常、オカリナのような閉菅楽器は吹いているときの唾等の水分を吸収しにくいので、演奏家は1曲終わるたびに、オカリナを拭かなければならない。
先生が作るオカリナは、800~850度ぐらいで焼いた陶器なので、音がまろやかで、吹くときの唾等の水分の吸水性が良い。
逆に、1000度以上の高温で焼くと甲高い硬い陶器になるので、唾等水分が残るりやすい。
どちらが良いのかと聞かれれば「好みの問題」としか言いようが無いのだが、会田先生はあえて前者のオカリナを選ぶ。
恐らく演奏者に対する気遣いやまろやかでやさしい音色を吹いて欲しいと願う気持ちが小生は感じとれた。
勝手な思い込みかもしれないが、まさしく、それは会田先生の生い立ちがルーツであり、偉大な芸術家を持つ父親像を見ているのではないかと小生は勝手に感じてしまう。
そのヒントとして、会田先生が作るオカリナは、父親から継承した「縄文式土器」のイメージによる「縄文オカリナ」を作っている。

販売するということ

会田不死人

目の届くところにしか販売しない

会田先生の販売ポリシーを聞いてみた。
以前は、大手デパートなどで販売したこともあるが、当面はやらない・・という答えが返ってきた。
「どうしてですか?」とたずねたところ、先生いわく・・
「売るということは、ちゃんと愛用しているか疑問に思ってしまう。沢山売るということはそういうことだ。でも、それでは納得がいかない。だから目の届くところでしか販売しない。」そうである。なるほど、魂のこもった作品なら尚更ですね。
それでも会田先生の「縄文オカリナ」が欲しい方は、こちらのホームページで販売しています。全部で7種類です。
庁鼻和窯ほーむぺーじ:http://www2.ocn.ne.jp/~kobanawa/
楽天:http://item.rakuten.co.jp/shoutokukougei/10000010/
届くまで1ヶ月待ちだそうです。心して購入してください(^^)

深谷人のまとめ

会田不死人

温故知新・一心精進

先生の夢は何ですか?と質問したら、「
オカリナの製作を完璧な音の出るグレートなレベルまでのものを作りたいだよね。」と質問が返ってきた。
先生の目の奥には、決して消えない炎のようなものが見える。
それは、オリンピックでいう聖火みたいなもので、決して消してはいけないのだ。でも、その時代と共に炎は進化する。
芸術家は生活があって、それでもポリシーを守らなければならない。
家庭があれば仙人のように我人みたいな生活をするわけにもいかない。昔の芸術家スタイルとは違うのである。
それでも、守るべきところは守る、取リ入れるべきことは取り入れる、そして次の世代にバトンを渡す。
それが、会田不死人先生の生き方のではないだろうか。
今は、極端なことを言えば、陶芸学校に行ってちょっとした技術を学び、お金さえ出せば窯も買え作品も作れる。
これを陶芸家と言えばそうなる時代だ。
色々な考えがあるだろうが、なんか悲しい、なんか虚しいよね。
だからこそ、※1温故知新・※2一心精進のような、会田先生の作品に向き合う姿勢が大事になってくるのだ!
まさに先生の作品に対する思いは、そんなところから来ている・・と、小生は勝手ながら思うのである。
今回はやわらかくて硬い、やさしくて厳しい考えを持った「聖徳工芸 庁鼻和窯 陶芸家 会田不死人先生」でした。

※1:「故」は古いということ、「温」は、訪ね求める、復習するという意味。
※2:心を一つのことに集中して励むこと。